マルワン白楽店のオープンから6年目に突入した今、改めてマルワンの「原点」である「サポート」についての今後のあり方を考える。

白楽店はお客様にとって「特別」であるべき。

ーマルワン白楽店のコンセプトはどの様なところにおいているのでしょうか?
清川将司(以下清川)：「お客様にとって価値のあるお店」であることに重きをおいてます。どんな商売であっても本質は「お客様」が満足してもらうことが一番大切なことです。我々の業態の場合「お客様」とは「人間」であり「ワンちゃん・ネコちゃん」であるということ。当然ながらワンちゃん・ネコちゃんは人間と同じ言葉は話せませんので、どのくらい満足してくれているかは測ることができません。でも、お散歩を一緒に行ったり、プレイルームで遊んだりしている時にイキイキとした姿を見せてくれる事が一つのバロメーターになります。
近年、ペット業界も大きな変革の時期を迎えていると思います。改めて我々に課せられたミッションとは何か?を考えた時、やはりペットオーナー様にとって様々な問題や悩みを相談し、解決できる「特別感のあるペットショップ」が必要だと思うんです。
トイレの躾一つとっても色々な方法があって、「我が子に最適な方法は一体どの方法なんだろう?」と頭を抱える方は非常に多いんです。私が考えるのはその部分のソリューションの手助けをする時に「どれだけの切り口・方法」を持っているかが大切だと思います。しつけの方法を一つしか知らないペットショップの店員はその方法がその子に合わなければそこでサポートは中断してしまいます。「次の矢」を用意して実行・検証をしつづける事が大切で、それがオーナー様の心の支えにもつながってくると考えます。
ープレミアムストアー1号店とのことですがどのような取り組みをするのですか?
清川：上記にも申し上げましたが、まずは弊社の「核」であるお客様サポートを「ゼロベース」から見直す作業と「昇華」させる作業の両輪を、連続した啓蒙作業としてやり続けること。「これがベスト」なんて事は無く、お客様のサポートに渇望するぐらいの意識を店内にインストールすることが最も重要だと考えます。それにはスタッフひとりひとりのスキルアップも平行して行わなければなりませんし、その為の教育体制も常にOJTレベルで行っています。「常に勉強する姿勢」が必要なんです。
次に、子犬・子猫のセレクトに関して「希少性」「究極系」に特化したラインナップを行い、オンリーワン思考のお客様のニーズに挑戦しはじめてます。非常にニッチではありますが、それが白楽店として、プレミアムストアーとしての役割と考えてます。業界の中でも異質の分野になりますので大きな挑戦であり、毎日エキサイトしながら店作りを行ってますね。

サポートは「時流」の先を目指すことが大切。

ー具体的な白楽店の「変革」について教えていただけますでしょうか?
清川：今年に入って最初に大改革を行ったのが「トリミング部門」です。
昨今、我々の業界にも淘汰の波がやってきており、ペットライフを送るユーザー数やニーズに対して、トリミングのカバーが追い付いてきていない現象をひしひしと感じてます。
残念ながら長年その地域で運営したトリミングサロンが閉店するという情報を耳にするのも少なくありません。以前白楽店の近隣のトリミングショップさんが閉店されたことがあるのですが、一気にユーザーさん達の予約が上昇したのは記憶に新しいところです。あまりの多さに驚いた事と、「この現象は一過性のものではないんじゃないか?」と考える様になりました。「少子高齢化」一つにとってもトリマーになりたい人口は自ずと減少するわけで、ややもすると近い将来トリミングできないワンちゃん達が増え「トリミング難民」的な状態が出来てしまう危機感を覚えました。
そこで、白楽店のチーフトリマーである立石と数多く打ち合わせをし、「スピードトリミング」という分野の研究を開始いたしました。一見「スピードトリミング」というと「手抜き」に聞こえてしまうのですが、ワンちゃんの事を第一に考えた画期的なシステムなんです。まだ試行錯誤の段階なので具体的な話しはできませんが、一例を挙げると「循環式シャンプーシステム」はワンちゃんの皮膚を優しく労る事ができ、さらに洗浄スピードがアップすることができるんです。設備的な改革とスキルの改革はまだまだ無限で、近い将来「マルワン流のスピードトリミング」を構築したいと考えて目下奮闘中です。
年内にはユーザー様にきちんと告知できると思うので楽しみにしていただきたいと思います。その他のサービスに関しても着々と変革を実施しています。販売後のワンちゃんのサポートである「躾」の方法やトレーニングの仕方も独自のメソッドを作り上げている最中です。幅広くユーザー様のニーズに答えるにはマクロな視点で「時流」の先を思考してゆくこともプレミアム店舗として重要なファクターだと考えています。
ーマルワンの代名詞である「小さめワンちゃん」に関しての今後はいかがですか?
清川：長年の研究とこだわり抜いたセレクトで業界ではあまりやってこなかった「小さめのワンちゃんを中心に展開する」というビジネスモデルに対して、堅実に実績をあげてこれたと自負しております。実際にご購入後店舗に遊びに来ていただくワンちゃんでいえば、トイプードルで成犬時3kg前後の子がかなりのウェイトをしめています。お客様からも「マルワンで選んで良かった」と数多くお声をいただくようになりました。
しかしながら、更にお客様をご満足させるにはより高みを目指す事が大切だと思うんです。今までのマルワンの中心はトイプードルを筆頭に、ポメラニアン・チワワ・柴犬・ダックスに特に注力し、「フラッグシップ5」という概念をもって取り組んできましたが、この幅を広げていく研究をしていくことと、「小さめ」を超えるコンセプトを白楽店(プレミアムストアー)で展開していくことが重要だと考えます。
それには小さめを扱うプロショップとしてスタッフがお客様に「頼りにされる」ことが第一歩。ホームページで子犬の写真を「手のひら」に乗せて撮影するんですが、これが非常に難しいんですよ。私も手が大きい方ではないので最初は苦戦しました。(笑)
でもマルワンイズムの原点はその「手のひら」に子犬を乗せる技術からスタートするんです。子犬の「気の流れ」「機嫌」「精神状態」「行動予知」等、ものすごく気を使う作業なのでスタッフは研究をします。
一つ一つの作業に大きな技術習得のチャンスがあることはとても有意義で素晴らしいことなんです。
この技術の蓄積をお客様のサポートに役立て、「小さめのワンちゃんにはマルワンのサポートがついてくる」という絶対的安心感をご提供することが非常に大切なことだと思います。

ー最後に清川店長が考える白楽店の未来像をお聞かせください。
清川：サービスを拡張していく事と新しいムーブメントを起こすことをしたいです。
決してマルチにサービスを広げていくということではなくプロとして社会的にも頼られる存在でありたいと思っています。
いうなれば「ペットソリューション事業」としてお客様の抱えるペットに携わる問題などを解決して差し上げたいですね。
その為には知識も技術も「本質」に目を向けて取り組まなければなりません。
「真の問題解決」
これができる店作りが究極系なんだと思います。
ムーブメントを起こすということはとても大変な作業ですが、ワクワクする作業でもあります。ペットライフに関するイノベーションを生み出す作業がスタッフのモチベーションになり、活き活きとした人生をマルワンを通じて送ってもらえるようにマネジメントするのも私の使命だと思います。
ワンちゃん
ネコちゃん
オーナー様
スタッフ
マルワンに関わる全てがハッピーになれる魅力的な店作りが私の目指す未来像です。

白楽店 店長プロフィール

清川 将司（きよかわ まさし）
マルワン事業部長兼白楽店店長

1973年神奈川県出身。幼少の頃から通算で20頭以上の 犬と生活を送る。
マルワンでは新羽本店・港北NT店・大倉山店店長を歴任。
現在はweb開発・社内リーダー教育セミナーにも従事。
「onemethod」といわれる独自の「躾」プロジェクトを立ち上げる。